漢方薬は数千年という長い年月をかけておこなわれた治療経験によって、その効果や安全性が裏付けられた薬です。乾燥した根っこみたいなものを色々と混ぜ合わせてすりつぶしているイメージがありますが、まったくそのとおりで、薬効成分のある植物生薬を組み合わせているので、1剤の漢方薬でさまざまな不調や症状をとることができるという特徴があります。一方、ハーブや古くから伝わる民間薬は、先人から受け継がれてきた生活の知恵で、健康増進に使われることがあっても、医学的に認められているわけではないのです。更に、数年前から私たちの生活に身近になったサプリメントは栄養補助食品という名前のとおり、栄養を補給する食品の一つなのです。
漢方:漢方医学の理論に基づき、自然の生薬の組み合わせによってできている医薬品。主に医療現場で使用。
サプリメント:ビタミンやミネラルなど日常で不足しやすい栄養成分が錠剤やカプセルなどの形になったもの。
民間薬:先人から受け継がれてきたり、その土地に古くから根付いている生活の知恵。健康増進が目的。
最近の医学界では、有効な治療かどうかを証明する目安として、EBM(Evidence Based Medicine)が用いられるようになりました。これは臨床試験によって効き目や副作用の有効性、安全性を調査するもので、西洋薬ではこのような調査が進められてきました。漢方薬は「証」という独特の診察方法があるため、医師の経験が非常に大きな作用をするので、EBMで論じるのは難しいとされてきましたが、最近では、漢方薬も西洋薬と同様、EBMの評価が必要との声が高まり、EBMに基づく調査・研究が始まりました。